2016年7月19日火曜日

4
ギタリストによるギタリストのためのはなし。歌の後ろにギターがある。なんと気持ちのいい音楽でしょう!。もちろん歌い手の声などは好みがあると思いますが、私なぞはギターの音がからむだけで、とても楽しく聴けてしまいます。ギターのフィルイン*が歌の合間にはいるだけで、なにやらブルースを感じてうれしくなります。

 聴く人も演る人も気持ちよくすごすには、やはりそれなりの努力と経験が必要になってきます。以前にも話題としましたジュリーロンドンの作品

"Julie is her name volume 1 & 2  1955~1958"
"For the night people 1966" "Easy does it 1967"

 達人*によるぎっしりつまった"あくまで歌のため"のギタープレーがここにあります。自分的にはスタンダードの後ろでギターをと志す方ならこれらは必聴と思っております。音色についてひとこと言わせていただければ…クルーナー*の女性歌手の声量は、おそらく男性の半分以下でしょう。ギターは固い尖った音色は御法度でしょう。音量もしかり、同じ事がいえます。ビリーホリデーの古い録音を聴くと、イントロで元気よく飛び出したドラムが、ビリーが歌いだすやいなや”しゅーん”といなくなります。

 その人がどうゆう音を出すのかは、その人がどうゆう人なのかを表すような気がします。





 フィルイン*
合いの手。Fill in = 満たす、埋めるの意

 達人* 
ここではバーニーケッセル、ハワードロバーツ
他に歌ものバックの達人としてケニーバレルなどなど

 クルーナー* 
ささやき唱方。ビリーホリデー、ナットキングコールやフランクシナトラなどが代表的









2016年7月9日土曜日

3
ジャムセッションで使うコード譜の書き方にすこしふれてみます。ストレートな十二小節のブルースではないかぎり、歌いたい歌や弾きたい曲を演奏するには最低限のコード譜が必要です。みなさんがんばってコード譜をかいてみましょう!


 基本的にイントロやエンディングなどは記載しません
演奏者まかせです!
 イントロは四小節が普通ですがテンポの速い曲等八小節の場合もあります。ピアノやギターの人がイントロを上手に出せるかどうか!大変興味深く、聴き所でもあります(腕の見せ所ともいえます)。
 エンディングはブルースエンディングを基本とします。どみーふぁふぁ#ーそらしどーじゃーんです。曲の最後の部分を繰り返すのも演奏者まかせです。基本的なパターンがありますが記載してはいけません。

 歌またはテーマのメロディーのコード進行のみを記載します。基本は一段四小節。AABA形式の曲ならリピートがひとつ。1かっこ2かっこがあるでしょうか、Bメロのあと再びA'を記載します。全く同じコード進行でもAABA形式の曲ならば最後のAパートをA'として記載した方がわかりやすいと思います。
 そこまででいいのです!最後までいきつけばまた頭に戻るのはあたりまえ。ダカーポやダルセーニョなどはよほどの事がない限り書きません。例えばオールオブミーやフライミートゥーダムーンのように、細かく言えばABAC形式、大ざっぱに言えばABだけみたいな曲は最初から最後まで記載すればいいのです。どちらも32小節ですから8段で書ききれます。

 記載するコードについてですが、たとえばセブンスのテンションをあまり事細かく表記しないことが演奏者の個性を尊重する意味での配慮かと思われます(必要と思われればかきましょう)。
 また大切なこととしてベースラインがあります。少し難しい話になりますが…C6とAm7は全く同じコードです。しかしベーシストはC6と書いてあればCの音、Am7ならばAの音を出してくる確率が高まります。つまり歌やメロディーにうまくはまるベースラインを誘導するようにコードを選ぶことが大切です。同じ事がディミニッシュやオーギュメントにも言えます。

 そして一番大切な事は…
大きく、太く、濃く、見やすく書くことでしょう!
これが一番大切です!