2016年11月30日水曜日

 9
 ブルースギターはアイデアが大切。もちろん音列も大切ですがジャズギターほど重視はしないと考えます。わかりやすい例をあげてみると、ブルースギターでは一曲のなかで同じメロディーが繰り返しあらわれることがあります。次の曲はキーが変わっただけで…前曲とほぼおんなじギターメロディーがでてくる。アルバムのほとんどの曲が同じようなギターのメロディーでできあがっている。

 まさに!これがブルースギターの醍醐味でありカッコいいところだと私は思います。この事はジャズギターとの決定的な違いで、ソロやフィルインの時に同じメロディーを繰り返す事を極端に嫌うジャズと呼ばれる演奏方法との違いと考えます。またジャズマンと呼ばれている人たちのなかにも、グラントグリーンのように繰り返し奏法が好きな人もいます。私なぞはこの人はブルースの人だ!と勝手に決めつけております。リフレインの多いプレイはブルース的であるわけです。言葉少なくとも言えるのでしょうか。
 難しい演奏をする必要はないと思いますが、印象的なメロディーを持つことは必要と感じます。自分の看板になるような個性的な演奏は、誰しも常に探している課題でしょう。私なぞも演奏会では何処かで大抵いつも追いつめられていて…追いつめられると更にテンパってしまい、また更に追いつめられる事になっています。この悪循環がおこると思考停止に落ち入り、全くうまくいきません。つまりリラックスした心持ちでないと頭がまわらないようです。頭がまわればこそアイデアがわいてくるようです。アイデアをいかによどみなく繰り出せるかがブルース力(りょく)なのでしょう。