ロニージョンスンさんの独特なスタイル。泣く子も黙るシンガーギタープレイヤー。モダンブルースのスタイルで弾き語りをやってしまう!マジで素晴らしい、また当時としては珍しいプレイヤーでもあります。
当時のアコギをかかえて歌うブルースマン達は、多くの人がスライドプレイを売りにしていました。コーンウイスキーの瓶の首を切って指にハメて滑らせるボトルネックと呼ばれるスタイル。
しかしロニーさんはスライドプレイには全く見向きもせず、ジャジーで都会的なプレイを残してくれました。
モダンブルース特有の歌の合間に入るフィルインやソロなど、ギター一本でなんて事なくきれいにきめてしまう。現代に通ずるモダンブルースの形をつくった重要な一人だと思います。
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ロニーさんは19世紀末のニューオリンズ生まれらしい。と言うことは、ルイアームストロングさんとほぼタメ年で同郷という事になる(当時の黒人達の出生は非常に不明瞭な事が多く正確ではない)。
という事はサッチモやビリーホリデーの様に、同世代の黒人プレイヤー達の北部への大移動を経験している可能性が高い(映画ニューオリンズ参照)。19世紀初頭までミシシッピ川流域のほとんどがフランスとスペインの植民地でした。ヨーロッパ文化が浸透しているニューオリンズの街並み。私も何度か訪れ、そのロミオとジュリエットの世界の様な建物のテラスから、手を振ってくれる方達がおりました。音楽も同じだと思います。ロニーさんのプレイを聴くと、ヨーロッパのにおいがします。
プレイスタイルは、その大きな手でギターネックを鷲掴みにする徹底的シェイクハンドスタイル。このスタイルの人はよく親指で低音弦を伸弦する人が多いのですが、ロニーさんはあまりやりません。
常にフラットピックを使い、ギターのチューニングはレギュラー。キーはE♭とGが多い。
ブルーススケールとメジャースケールを組み合わせた、モダンブルースのお手本のようなソロを聴かせてくれます。明らかなオルタード系の音使いは少なく、それらしいコードも私は聴いた記憶がありません。
コードフォームが独特です。
コードプレイは基本トライアド(ドミソ)が圧倒的に多く、セブンスやシックスやサーティスも使いますが、あきらかに狙って音の流れからアクセントとして使っています。
その独特なシェイクハンドスタイルのトライアドコードフォームを文章でなんとか説明してみますね💦
まずは G
6弦 → 出さない(ミュート)
5弦 → 5フレット薬指
4弦 → 5フレット小指
3弦 → 4フレット中指
2弦 → 出さない(ミュート)
1弦 → 3フレット人差し指
この形がロニーさんの基本的なトライアドを押さえる時の指の形です。親指はガッチリネックを握っています。
さあここからです。とても合理的なこの形を使うと、トライアドなら何でも簡単に押さえる事ができます。
例えば…全くおなじ指の形のまま一つ低音弦側に移動してみます。
6弦 → 5フレット薬指
5弦 → 5フレット小指
4弦 → 4フレット中指
3弦 → 出さない(ミュート)
2弦 → 3フレット人差し指
1弦 → 出さない(ミュート)
これで D になります。
そのまま半音上げるとE♭ですね。
ロニーさんの有名なイントロがあります(トゥモローナイトなどなど)。いろんな曲でほぼほぼ同じメロディのイントロが聴けます。キーは全てE♭です。もろにこのフォームのままアルペジオをしているわけです。
ロニーさんの世界は100年経ちました。みんなから尊敬され、まだまだずーっと続いてほしいと思います。
( ³෴³)
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