2023年12月29日金曜日

 

4弦ルートのコードフォームがいい感じ。コードブロックによるソロライン。

その四


4弦ルートのコードフォームはふたつ。オープンコードイメージでEの形とDの形ですね。このポジションはブルーススケールのホームポジションです。いい感じ😊

そこでおすすめです。


4弦ルートのフォームと3弦ルートのフォームを行ったり来たりすると、わかりやすくポジションがよく見えてきます。


例えばコードがAでしたら


47フレット

36フレット

25フレット

15フレット


42フレット

32フレット

22フレット


どちらもおんなじAトライアドのコードです。これらをひとつのかたまりにするとよく見えて来る感じです。


まずブルースから。


アルバートキング師匠が常にこれです。 ←キング師匠の場合*、大きな理由がふたつあり、このスタイルに行き着きました。巻末に書いておきます。キング師匠はストレートなブルーススケールが多いのですが、考え方は同じです。低音弦に向かう時は必ず3弦ルートの位置に移動しております。コードフォームにおさまる感じで安定感があります。


対してT ボーンウオーカー先生は一つのホームポジションからテコでも動きません。キーがAの場合人差し指が5フレットの位置です。そのまんま低音弦方向に縦に弾いていくわけです。この「動かない」奏法は3弦にプレーン弦を採用するアイデアから生まれたと奏法だと思っています。25フレットの音程を37フレットでチョーキングして出すワザが決め手になりました。今となっては当たり前の弾き方ですよね😎


ふたつのコードポジションを行ったり来たりして、わかりやすい「目に見える」ポジションを得る。コードブロックのイメージが感じられたでしょうか。これはメジャーでジャジーなソロラインを弾く時にもとても便利です。すこしムズいのですが次回、頑張って書いてみます💦

( ³³)つづく



キング師匠の場合*

そのひとつがアルバートキング師匠は変わったオープンチューニングになっている事です。

低音弦から。


6弦? うんと低いB

5弦? 普通6弦開放のE

4弦? またしてもB

3弦? またしてもE

2弦? 

1弦? 


オープンE6になりますね。手がデカすぎて?指が太すぎて?中指一本でペタっと押さえるコードフォームしかやらないのです!


また面白い事にこのチューニングにすると、5フレットをペタっと押さえるとA6のコードになり7フレットならB6になるのです。低音弦を弾く時は常にこのポジションを使っていて、コードが変わるとポジションをチェンジしています。


ふたつ目の理由は3弦がワウンド弦であり、先述の3弦チョーキングがキツい。キーAで先程の25フレットの音程をチョーキングで出したい場合、そのまま人差し指で23フレットをチョーキングする事で3弦ルートのポジションへ移りやすくなるのです。





2023年12月9日土曜日

 



4弦ルートのコードフォームがいい感じ。コードブロックによるソロライン。

そのニ。


中学生の時、音楽の授業で習った音楽の三代要素。


メロディー ←旋律

リズム        拍子

ハーモニー  和声


この内のどれかひとつがあれば音楽になると言う意味でしょう。アンサンブルにおいては全ての要素が必要になるかもです。


私が思うにブルースやジャズはリズムが一番大切で、次にメロディかなと。ブルースと言う特殊なルーツミュージックにおいてはハーモニーがかなり限定されますよね。スリーコード全部セブンスと言う独特な世界。ブルースにおいてはメロディよりハーモニーが先に立つのかもしれません。


しかし!ハーモニーは限り無く自由なのです!メロディがあってのハーモニーなのです。ブルースであってもハーモニーは自由でなければならないと私は考えます。


俺はこの曲にはこのコードが合うと思う😎


オッケーです。あなたが合うと思うコードを自由に選んでください。

きまりなんかありません。

間違いなんかありません。

この世に出してはいけない音なんか無いと思います。

これが以前書いた仮想妄想コード進行の基本概念で、ジャズの入り口かもしれません。


映画「ブルーノートストーリー」でハービーハンコックの逸話が本人の証言で紹介されてます。「マイルスとの演奏の時、自分は決定的な間違ったコードを弾いてしまった。」「しかしマイルスは全く動じないでその間違ったコードに合う音を吹いた!。」


( ³³)つづく






2023年12月4日月曜日

 



4弦ルートのコードフォームがいい感じ。コードブロックによるソロライン。


ヨリキの場合、ブルースにしろスタンダードにしろ、ソロにしろフィルインにしろ、普通は頭に浮かんでるメロディを追いかけております。しかし、必ず追いかけきれなくなるのです。未熟であるからであります。日頃、うかんだメロディをギターですぐさま弾けるように鍛錬しなくてはいけないのです!が😅


全部はムリかも💦😢


そこで駆け込む逃げ場所が2つあります。ブルースの定番ソロラインと「コードブロック」です。私の場合に限った事かもしれませんが、実は私はスケールと言うものを重要視していないのです。ソロを弾く時は全く意識しておりません。知らないだけだろ!😎 


そうです💦。基本的なスケールしか知りません。ってか、さまざまなスケールを覚える必要性を感じません。コードブロックで弾けるからかなーと感じます。スケールについての私の考え方はまた別の機会に少しだけ書いてみます。


以前にも書きましたが、ジョージベンソンのインタビュー記事でコードブロックと言う弾き方を知りました。当たり前のメロディを当たり前に弾くためのヒントだと思います。当たり前とは、ハズさない音選びであります。また歌の間隙を縫って入れるフィルインなぞは、歌い手に音が「ぶつかる」負担をかけないように配慮する場合もあります。 ←なんか無難なプレイでつまんねーんじゃね?😎


はい。そこらに転がってるつまらないメロディかもしれません。でも何も弾かずにシーンとしてしまうよりは歌い手さんにとってもいいのかなーと💦思ってしまう自分がいます。


コードブロックの根っこは「アルペジオ」 ←コードトーンを単音で弾く事です。

例えばG9なら ↓


      ファ  


コードを構成してるひとつづつの音をバラバラにして弾くのがアルペジオ。これが「入り口」。ここに仮想妄想コードやら裏セブンやらクロマチックやらが混沌と入り混じり、「ただのアルペジオなのになんでこんなにいろんな音があるんだ!」となっていくわけです。


コードブロックのおもしろくて便利な弾き方を私なりに考えてみますね。

( ³³) つづく

2023年11月20日月曜日

 


ブルースのエンディングはふたつあってあいまい。


皆様トーゼンご存知のことと思います。俗にブルースエンディングと呼ばれる曲の終わり方は2種類にハッキリ別れております。最後のキメ小節の2拍目ウラでキメるもの。4拍目オモテでキメるやり方が混在してます。



キーC


どみーふぁーふぁーそー

どーーーー


これはシンコペーションエンディング。シンコペーションとは裏拍で音を出すこと。最後のトニック ←「ど」の音。キーのコードを裏拍でキメます。




どみーふぁーふぁ

そらしどーー

どーーーーーー


これがオモテ拍エンディング。最後のトニックが4拍目のオモテでキメています。



この2つです。

しかしスローブルースなどは例外なく前者を採用しております。

古いブルースはほとんどがシンコペーションですTボーンウオーカーなどもほとんどがそうです。


つまりルーツは前者でしょう。当時はシンコペーションしたエンディングが「普通」で「当たり前」だったようです。


しかし現在、日本で開催されるブルースセッションなど、演奏されるエンディングの多くがシンコペーション「しない」終わり方が多くみられます。後者の4拍目オモテでジャーンとキメる方法が主流になりつつあります。しかしスローブルースになると、とたんにシンコペーションエンディングになる。


曲のスピードによってエンディングが変化してしまったら、そのスピードの境界線がわからず、あいまいな気持ちのままエンディングをむかえる事になります。


ややゆったりのシャフルとかはどっちなんだ?。ジャムセッションでもエンディングまで打ち合わせする事はありません。


終わりよければ全てヨシの格言もあります。私はシンコペーションエンディングがスピードの早い曲でも常識的になるように働きかけています。皆さんも迷い無くエンディングを決めたいと感じているでしょう。


サボテン🌵クラブバンドは全てシンコペーションエンディングを採用しております。

( ³³)




2023年10月13日金曜日

 


中学生時代に新譜で買ったエアロスミスのロックス。同じ頃にクイーンのオペラ座の夜。ヘヴィで素晴らしいロックミュージック。


いまさらだが爆音で聴き直す。最高だ。今聴くと私がジャズを勉強したいと思うキッカケがたくさん詰まってる。ロックだから曲自体はポップだが、知らなきゃ使えないコードやハーモニーがバンバンでてくる。


当時ヘヴィーメタルと言う言葉は無かった。モトリークルーもヴァンヘイレンもまだいない。キッス、エアロスミス、クイーンが三本柱でロックの世界を引っ張った。少年ヨリキはその三本柱とズィーズィートップやロリーギャラガー、ヘンドリクス、クリーム、ジェフベック、ブラックモア、チャーさんなどを主に取り組んでいた。


この頃のロックはハーモニーを大切にしている。


ヘヴィメタルのスタートから、ハーモニーよりもメロディやより刺激的なサウンドが大切になってきたようです。ちゅーぼーの私は何の知識も無く、カッケー‼︎と思おうだけで、ギターで再現する事もできず、ただ指をくわえて聴いておりました。エアロスミスもクイーンも当時の私には難しすぎて「正確に」コピーする事もできませんでした。


今ならやっと正確にコピーできそうだ。48年もかかった。自分には才覚が無い。

( ³³)





2023年10月7日土曜日

 



仮想妄想コード進行そのご。

の補足。


前回の投稿で間違いを見つけ、シレッと修正いたしました 😎 ごめんなさい。


間違いはターンアラウンドの部分で、D♭79の響きについてです。これはサブドミナントの裏ではなくて6セブンの裏セブンスでした。

つまりこのウエストコーストブルースのターンアラウンドは仮想妄想コード進行そのいちでふれた


1 → 6 → 2 → 5


のスタイルですね。最後のツーファイブがレイズになっているところが工夫です。2セブンの裏セブンスは6フラットセブンです。それをサンカクにした事で、ジャジーでなめらかな美しい動きになってますね。

( ³³)











2023年10月6日金曜日

 


仮想妄想コード進行そのご。


ブルースコード進行の拡大解釈を自分なりに考えてみています。


このシリーズ最後はウエスモンゴメリー先生の頭の中を想像するための「おおきなヒント」を頂いた曲「ウエストコーストブルース」を取り上げてみます。

ウエス先生のオリジナル。24小説のワルツ(三拍子)のブルースです。下記コード譜はわかりやすくするため四分の六の12小節で書いてみました。これはソロの部分のコード進行でキーはBです。


♭7            ♭7       

♭7            m7 7│ 

♭7          ♭m7 ♭7│

m77│♭m7  ♭7│

m7         m7 7 │

♭△ ♭9│♭△   


2小節目、クイックチェンジで7度のコードに行ってますね。面白い印象的なコード進行。ドミナントセブンの裏セブンスですね。古いブルースでよく見かけるドミナントへのクイックチェンジと似たような響きになってます。


サブドミナントは普通にE♭7へ進むのですが、そのアプローチがすごい!4小節目、半音あげて迂回フォーステップしてさらに「レイズ」してサブドミナントセブンにおさめています。格好いいですね😆当然ソロラインもそうなってます。ウエス先生はこう言った小さな工夫と言うか、ハーフステップがらみの仮想コード進行が多いと感じます。


😎


6〜8小節目。これこれ!これがウエス先生の得意技!フォーステッププラスハーフステップ連続技です。そのまんまきれいに2度のCm7に流れていきツーファイブでトニックサンカクで収まってます。当然ソロラインもこれに沿って弾いてます。

ウエス先生はこの様に仮想したコード進行をどんな曲でも多用していていると感じます。仮想したコード進行にそってソロをプレイする。どんなにアウトしてもそのソロラインからコード進行が聴こえてくる事で整った印象になりますね。

1112小節目。最後のターンアラウンドが美しいですねー!D♭9は単純にサブドミナントセブンを使わないで、ハッとさせる響きにしています。最後のレイズもセブンスでズリっと半音さがるのではなく、6フラットのG♭△をサンカクにしてなめらかで美しい響きにしています。いや〜格好いい!😆


ウエス先生はブルースが大好き🔥🔥🔥12小節の格好良いブルースをたくさん録音して残してくれました。


このウエストコーストブルースではウエス先生の仮想ではなく、曲のコード進行としてメンバーに共有されている様です。メンバーがすごいのでテイク2以降でウエス先生の仮想妄想コードを聴き取ってしまったのかもしれません。実際当時一発録りであるモダンジャズの録音はテイク20くらいザラだったようです(映画ブルーノート参照)。「ヘッドアレンジ」ってヤツですね。回を重ねてお互い近づいて行くのかなー。あのマイルスでさえ、テイク24とかへーきで録っていたようです。それを聴いて私はなんだかホッとしました。

( ³³)