2017年7月12日水曜日

 先日、恒例の中延room cafe美輪での古スイングジャムセッションでのこと。チャールズ豊田さん所有のギターをお借りしてちょいと弾いてみた。豊田さんのギターですからオールドマターでありながらコンディションは完璧。素晴らしい音であります。フロントに一つだけディアルモンドのソープバータイプシングルコイルがついたホロウボディ。ふわふわと軽く、素晴らしいコンディション。
 ハムバッキングの音はコンプレッションされていて弱いピッキングでも音になる。シングルコイルはピッキングニュアンスがストレートに出る。ところがこの豊田さんのギターはシングルコイルでありながら大変なご老体であり、包み込むような優しさを備えていた。

 持っているギターの音によってその人の演奏スタイルが導かれていくのではないかと、ふと思った。















2017年5月8日月曜日

 
 18で免許をとって福生に通いだした。フェンスのむこうのアメリカは当時冷戦がおさまりつつあり、東福生界隈も人が多かった。


 チキンシャックは憧れの小屋。いつかここで米兵を相手に演奏したいと思っていた。横田は空軍だからみんなインテリ。ロックはイマイチうけてないイメージだった。
 それに比べて横須賀のマリーンの連中はロック大好き!アホな演奏にアホなヤツらが大ウケだった!どぶ板通りにも通いました。


 90年代に横田のイベントに2回ほど出演した。飛行機格納庫での演奏、ぐわんぐわんの音、アルバート寄木とフライングV。ギャラはメンバーみんなにハンバーガーチケットが3枚づつ。つまりハンバーガーが3個喰えるわけだ。
 そのチケットをつかってアメリカ流テキヤでハンバーガーを食べた。またそれがとんでもない!パンに焼いたハンバーグがはさんであるだけ!カッサカサのハンバーグ(焼いただけでたれも何も付いてない)とパッサパサのバンズ。手元にからしとケチャップのチューブがおいてある。それをつけて食えと言う意味だ。。。。せめて菜っ葉の一切れでもほしかったなぁ…

 私のアメリカ初体験でした。





2017年3月29日水曜日

 ブルーススケール 其の参

 話を進める上でキーを C とします。ピアノや管楽器と違いギターやベースやバイオリンなどの弦楽器では同じ音程が複数箇所存在します。お堅い音楽理論書的に言えば一点ド*が複数箇所あるわけです。ではその同じ音程をどこのポジションで弾けばいいの?…つまりソロラインやフレーズの先を読んでポジションは決まるわけです。大切なのは自分に見えるポジション*を選択することです。これはとてもとてもとーっても大切なことです。何故ならばどんな曲でも弾きこなすための応用力の助けになるからです。

 ここからは私の独断的な経験値で話を進めます。前後のフレーズに伴い、手近なポジションを選択するわけですがその基本となっているポジショニング。それが形と音程を繋げるコードブロック*と言われる手法です。形とはポジションです。キーが C のブルースでしたらホームポジションは人差し指が8フレットになるでしょう。つまり6弦がルート(キーと言ってもいいでしょう)のポジション、そのポジションでのブルーススケールを形で覚えているはずですよね?そしてさらに言うならば…音程はどうでもいいのです!この音を弾けばあの音が出る…だけでオッケー!。それがミなのかファなのかなんてカンケーないですよね?つまりそうゆうこと。あとはキーによってずらすだけ。弦楽器特有の移動ドと言われる考え方です。キーが G なら人差し指が3フレット、E♭なら11フレット。そう考えれば案外簡単かも!

 ブルーススケールにメジャースケールをまぜる。コイツ何言ってるんだと思われる向きに具体的な音使いをあげてみます。まずはひとつづつ、メジャースケールの音を混ぜていってみましょう。

 私の考えでは、まず、いの一番に混ぜ込むべき重要な音は ラ です。キーからみてシックスの音です。2弦の10フレットの音です。あらゆるコードを一つのスケールで弾ききろうと目論むブルースマン諸兄においては、いわば共通安パイ?のような音です。どメジャーな曲において全てのダイアトニックなコードで共通した音程な訳です。マイナーキーでも非常に重要な音程であります。出してみてください!。

 二つ目は ミ です。キーからみてサード(長三度)の音です。これはブルースにおいてはミ♭(短三度。ブルーススケールに含まれる)とあわせて使う事が多く、遠慮がちとも言えます。しかし!コードがたくさんあるスタンダードなどではラの音についでの重要な音使いであります。つまり、トニックがシックスあるいは△*のメジャーな感じ?の…ツーファイブが出てくる様な…曲では必ず大活躍するわけです。つまりうんとメジャースケール寄りになるわけです。ただし!やはりマイナーキーにおいては扱いが難しく、サブドミナント移行時の経過音に使うくらいなのでしょうか…。

 三つ目が。この音もラと同じく常に出せる共通な音です。安心して出してください。
 
 最後がです。レとシはジャジーな雰囲気の決め手となる音です。レはともかくシにおいては、ブルースにおいてはとても慎重な扱いが要求されます。音楽において使ってはいけない音などは存在しません。ただ聴いていてハマってるかどうかは人それぞれでしょう。変わった音をうまく使うことが個性に繋がるかもしれません。私はあえてこの音を使いブルースを歌っております。

 これでメジャースケールの音が全て混ざりました。そしてもう一つ。もんのすごっく大切な音があります!。ソ♭です。ポジションは3弦11フレット。キーからみて5度の半音下です。どちらのスケールにも存在しませんが、非常に大切な音です。なぜならば…ブルースフィール満載だからです!



一点ド*
 あくまで日本における音程の表記法。2弦1フレット、3弦5フレット、4弦10フレットなどなど。ちなみにこの一オクターブ上は二点ドと言います。なんか変な言い方ですね。バカみたいですね。

自分に見えるポジション*
 大切です。後述するコードブロックを、使えるものにできるかどうかの瀬戸際です。

形と音程を繋げるコードブロック*
 コードフォームをソロラインにつなげる手法。1980年代の事と記憶します。アメリカの音楽雑誌であるギタープレイヤー誌にジョージベンソン氏のインタビュー記事が掲載され、わからない英語を辞書を片手に解読した覚えがあります。そこでこの言葉を理解しました。
 コードブロックとはスケールを見える形で具現化する事でしょう。これはギターやピアノだけにできる特殊かつ有利な手法です。コードとスケールを目視でポジショニングする事で確実なアルペジオや外さない音使いを可能にします。管楽器では無理ですがピアノやギターでは可能な訳です。また移動ドができる弦楽器ではとても重宝される技術です。簡単に言えば、コードを押さえてその音のどれかを鳴らせば間違いはないという事です。アルペジオプラス的な考え方です。

△*のメジャーな感じ?
 C△はドミソシです。このコードが出るからにはケーデンス(完結法)はツーファイブ。その前置きに6度のコードはマイナーではなくセブンスになるでしょう。このタイミングがブルーススケールの本領発揮です!










2017年2月22日水曜日

 ブルーススケール 其の弐

 コードが変わろうが変わるまいが、どーなろーが我が道を行く。勝ち気で勢いのあるブルーススケールの使い手に私は敬意を表します。一本気なハーモニカプレイヤーとか、アルバートキング師匠のように、どんな曲が来ようと同じ音使いで押し切れるギタリスト。ボビーブランドやジミーウイザースプーン先生方の様に歌唱で全てを表現してしまう。うーむ、私なぞ一生かけても無理でしょう。

 ブルーススケールをマイナーペンタトニックと命名されるのは間違いなく間違いで、これはセブンスのテンション*である♯9の音をマイナーコードのキーワードである短三度の音程と勘違いしているためです。このブルーススケールでは三度の音程をオミット*することによって、より広く大きく、サブドミナント7th*などのあらゆるコード進行にも対応し、また♯9とセブンスの音が、よく使われる6セブンスや2セブンスといったコード進行をオルタードにカバーする*?とても合理的な音列です。一つのスケールで一曲を弾ききる!まさにブルーススケールという命名がぴったりであるわけです。テンションを含んだ、ある意味とんがった?オールラウンドなスケールなわけであります。とても力強い基本がブルーススケールにあるのです。そして!非常に大切な事がメジャースケール*のブレンドです。


 ブルーススケールに当たり前の様にメジャースケールを混ぜ込みます!。混ぜ込んで初めて、本当の意味でのブルーススケールになります。メジャースケールに近づいたり遠のいたり、ちょこっと混ぜたり、知らん顔したりすることで、音列に変化をつけていきます。BBキングやロニージョンソンはうーんとメジャースケール寄り。アルバートキングやバディーガイはガツンとブルーススケール寄りです。Tボーンウオーカーはバランスよく、常に真ん中あたりをいっており、モダンブルースの父と呼ばれる所以なのでしょうか。このブルーススケールとメジャースケールのバランスが、プレイヤーのひとつの個性になっているのかもしれません。この方法は、黒人ブルースギタリストならばほぼ全ての人が実践している手法です。つづく。



 (本文は敬称略とさせていただいております。)



*セブンスのテンション
 セブンスコードについて少し書き留めておきます。以前にも紹介しましたが、和名で属七と呼び、おかたい理論書ではドミナントセブンとあるでしょう。ルート、長三度、五度、フラット七度(なぜか七度だけはフラットした七度の音を7thと記載する)の四和音がセブンスです。C がルートでしたらドミソ♭シです。長三度ですからあくまでメジャーコードなのです。ブルースは三つのコードが全てセブンスになっている事が特徴となっております。
 セブンスにはテンションと呼ばれる五番目以後の音を自由に加える(実はセブンスだけではなく、全てのコードにテンションは加えられるのですが)ことが多く、全て記載しますと…♭9th  9th  ♯9th 11th  ♯11th  ♭13th  13th  となります。例えば 9thは9番目の音で、C ならばドが1番目。そのコードがマイナーだろうが何だろうが普通のドレミファソラシドで順番に数えていきます。するとレになります。そのレの音を加えれば、C7 9th となります。ドミソ♭シレです。

*オミット
 表現しない。その音をださない。

*サブドミナント7th
 キーが Gの場合…トニックが Gで4度上のサブドミナントが Cす。ちなみに5度上のドミナントが D。中学校で習った主要三和音ってヤツです!ドミナントが7thになるのは当たり前なのですが、サブドミナントが7thになる事が肝心!。それだけでブルースフィールたっぷりになり、ある意味ブルースの決め手であります。

*オルタードにカバーする?
 それぞれのセブンスコードに含まれるテンション(♯9thや♭13thなど)でカバーできます!

*メジャースケール
  キー C であれば…ドレミファソラシド




 
 













 

2017年2月9日木曜日

 ブルーススケール 其の壱

 前段は少々理屈っぽい話。そもそも音楽の技術的な話を、活字で表現しようとする事自体無理があり、私のない頭では手に負えない訳です。今回は最初に吐き出して後で煮詰めようと思います。ブルーススケールとは、皆さんがよく勘違いをされているマイナーペンタトニックスケールと同じ音列のものです。キーが A ならば A C D E G A の5音階です。ラドレミソラです。いいですか?。

 ブルーススケールとマイナーペンタトニックスケール。
 同じ音列なのですが全く違うスケールです。

 理屈は簡単。ブルーススケールはマイナーコードの上にのせる訳ではないから!です。簡単ですね!一言です。例えば…正真正銘のどメジャーの曲に…例えばテネシーワルツとか(古い?)キャンディーズの微笑みがえしとか(古いか?)…そこに堂々とのっかっていいんです!。ブルースフィールたっぷりなわけです。

 田舎者の私がまだ本物のブルースと出会う以前。ジェフベックのブロウバイブロウやワイアード、ライブワイアーなどを、中学生の時に比較的安価な輸入レコード店にて新譜で買いました。ご存知の通り、ジェフベックはイギリス人ながらごりごりの!ブルースマンです。当時情報の少ない中、フュージョンブームのはしりであったジェフベックのこれらのアルバムをきくと、どメジャーな曲の上で、ブルースフィールたっぷりなソロを気持ち良さそうに弾いているのでした。私は何の違和感も感じず、そのラインをおいかけました。後々、本物に出会ったときも、ブルースは当たり前のように私の体にはいってきました。つづく。














 

2017年2月1日水曜日

 ゴーストノート 其の参

 もともと周りの音に埋もれがちなゴーストノート(以下ゴースト)。しかしはっきり見えるおばけは信用できない!はっきりしていないからゴーストなわけです。エレキギターにおいてのいい音とは?=空気感を感じる音ではないか?=ゴーストノートをたっぷり含んだ音なのではないか?なかなか出てこないゴーストをどうすれば上手く背後にうろつかせることができるか?。結論は単純かつ難しいものになりました

 十分な音量の確保。
 ソフトかつハッキリしたピッキング。 
 共鳴させるターゲットノートの確保。
 

 ドラムの人は全てクリアしている技術だと思っております。まずアコースティックであるドラムにまけない音量が絶対必要です。パンとはじいた弦の音が、スネアをスタッ!と叩いた音と同等以上の音量でなくては話になりません(スタッ!のスはゴーストです)。でかい音のセッティングで強く弾かない。弾き方でコンプリミッターを再現させる感じです。実音とゴーストのバランスをうまくとるわけです。共鳴音や倍音、時にはノイズも仲間に入れてギター全体で鳴らす感覚です。上手なエレキベースプレイヤーはみんなこれですよね!まるでオルガンの足鍵盤の様な音を出す人を見かけます。

 またこれはノイズが出やすいセッティングで、ヘマればノイズが大きく出てしまいます。要注意です。強く弾かず、粒の揃ったラインを出すのは難しいことですが、心がけていれば気持ちよく弾けるようになります。ピックを使う人は…弦に対してなるべく角度をつけず、ピックの最大限の面積を使い、鳥がついばむ様なイメージで弾くといいと思います。指で直接弦を弾く人は…どの指にしろアポヤンド*を基本としますが、もう一つ…パチンと弦を指に引っ掛ける弾き方もおもしろいと思います。この弾き方、実は音が小さいことをご存知でしょうか?。
 大切なことは強い音を出そうと思えば即だせる状態。ブルースギターには特に必要だと思っております。

 ハウリングをおこしやすい箱物ギターや、ソリッドギターでもよほど歪んだ音色でない限り…開放弦の共鳴が利用できます。右手のパームミュート*が習慣になってる人が多いと思いますが、たまにミュートをはずしてみることも必要かもしれません。また開放弦にない音程の共鳴を狙うことがあります。押さえる訳です。ネックをわしづかみにして親指で5弦や6弦を押さえたり、人差し指でセーハしたり、コードを押さえつつメロディーをならしたり(押さえるだけでコードを弾く訳ではない)などなどです。アルバートコリンズ氏が何故12フレットにカポをつけるのか?。それはオープンチューニングの開放弦をうまく利用する…激しく共鳴させてるわけです。あの人も強烈なゴーストの使い手ですね!。

 アルバートキング師匠は、所々で強烈な重低音ゴースト*が出ています。これは共鳴と呼ぶより、でっかい手でムンズと握りしめた結果、手のひら側にある6弦が鳴ってしまってる訳です。これは狙ってやっている気がします。




アポヤンド
 縦方向に押し込むような弾き方。隣りの弦に指があたる形が弾き終わりの形。対してアルアレイははじく様に弾き、指が宙に浮いた形が弾き終わりの形。

パームミュート
 ピックを持った手の平の小指側をブリッヂに置くミュート方法。

重低音ゴースト
 アルバート師匠は6弦を全く弾きません。Low B にチューニングされたこの弦は、もしかしたら最初から…この重低音ゴーストを出すためだけに張られているような気がしてならない。ゴーストを聴き取りやすい師匠のプレイを一曲。

 (I think I'm) Drowning on dry land (Instrumental)
 Albert King Years gone by (1969)  by Stax
 

2017年1月25日水曜日

 ゴーストノート 其の弐

 ゴーストノート(以下ゴースト)…もともとドラムの表現方法のひとつとしてプレイヤーの間で使われていた音楽用語です。小さな音の装飾音、連続した微かな音の変化、もしくはギターに限って言えばノイズと言ってもいいのかもしれません。イメージとして…ゴーストが多いとスモーキー(煙ったい)なサウンドになります。的確で鋭いゴーストは素晴らしいグルーブをうみます。
 ゴーストが音の空気感の手がかりになっているのではないか?と前回お話ししました。出るときは出て出ないときは出ない?ゴーストだけにあやふやなのか!。いえいえ違います。プレイヤーがしっかりコントロールしなくてはいけません。

 どんな楽器にもゴーストはいます。E.ギターで言えば…ボリュームを上げた時のモアーっとした感じや、ヒュッといったノイズ。1弦ハイポジションの高い音をチョップ*するとき、4弦あたりからツクツカーンとピックをなでおろすときのツクツのミュート音。チョーキングやビブラートで強く押さえすぎてフレットがガシガシいう音!などはワイルドなゴースト。私はそれらが唯一無二の個性だと感じます。

 実際は弦に触っただけで、何かしらの音が出るはずです。気がつくのは、バンドの音が出ていない時にゴーストはよくでてくる。あたりまえですよね、音に埋もれずによく聞こえるわけです。つまりゴーストはゴーストなだけに影が薄く、埋もれがちだと言う事です。
 次回はゴーストをうまくあやつるためのヒントを考えてみます。つづく。


*チョップ
 ミュートした弦をなでおろして、ターゲットとした高い音を鳴らす奏法。BBキングは看板業としていました。ちなみに私はなで上げます。